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JWAの協力のもと、世界史上初のイベント「スポGOMIオーシャン」が開催

海岸と海上のゴミをチームで集める競技、スポGOMIオーシャンが2022年6月5日、神奈川県三浦郡葉山町長者ヶ崎海岸~大浜海岸を舞台に行われました。澄み渡る晴れ空の下、100人近い参加者が世界史上初のスポーツ競技に汗を流しました。

2008年にスタートしたスポGOMIは、これまで1200以上を数えるほどのイベントを実施していますが、すべて陸上のみでの開催。そして今回、日本ウインドサーフィン協会と手を組み、葉山町と葉山観光協会の協力のもと、陸上と海上で行われるスポGOMIオーシャンが世界で初めて実施されました。本イベントは、陸上担当と海上担当に分かれ、ウインドサーフィンとSUPを駆使して海上のゴミを拾う海上担当には昨年のPWA U-20王者に輝いた杉匠真選手らプロウインドサーファーも参加しました。

スポGOMIのルールは、燃えるゴミ、燃えないゴミ、ビン・缶、ペットボトル、たばこの吸い殻に分別し、拾ったゴミの質と量で順位を競います。それに加えて、今回のスポGOMIオーシャンでは、長者ヶ崎緑化プロジェクト特別ルールとして、海藻一袋のみが認められました。

好天に恵まれた中、10時15分から開会式がスタート。実行委員会を代表して日本ウインドサーフィン協会理事長の石原智央氏は、「ウインドサーフィン協会は初めてエコのイベントに参加させていただきます。エコと一緒にやっていくことがウインドサーフィンの、そしてマリンスポーツの発展につながると思っています」とスピーチ。来賓の一人である県会議員の近藤だいすけ氏は「葉山の顔である海を舞台にみんなでスポーツとしてのゴミ拾いで、楽しみながら町の顔を掃除してくださることを嬉しく思います」と挨拶しました。

また、ウインドサーフィンで海上のゴミ拾いに参加する葉山町長の山梨崇仁氏は、日本中で砂浜が減少していることを憂い、「変化を受け止めながら、私たちが今もっとやらないとこれからの地球はないということを子供たちの目の前でしっかりと約束して頑張りたいと思います」と話していました。

競技は、制限時間1時間が経過した11時15分に終了。ゴミの計測後に順位が決まり、集められたゴミはペットボトル、たばこの吸い殻はもちろんのこと、中にはバーベキュー用の網や七輪なんてものも。最終的に集められたゴミの総重量は122キロ。参加者はスポーツと化したゴミ拾いに対して真剣かつ楽しみながら向き合い、世界史上初のイベントは大盛況のうちに幕を閉じました。

大会を振り返って、一般社団法人ソーシャルスポーツイニシアチブ代表理事 馬見塚健一は、「これまでスポGOMIは陸上だけでイベントを開催していました。しかし、海洋ゴミの問題も意識していましたので、いつか海でもやりたいと思っていました。想像以上に参加者の笑顔が見られ、成果もたくさん出ました。すごく手ごたえを感じて、葉山町で初めて開催したイベントを今後は全国にも展開していきたいと思います。今回は大成功でした」

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